鬼とも友だち、世界とも友だち 〜にっこにこの節分と、まあるい一週間〜

今週は、冷たい北風にのって「そろそろ節分ですよ〜」と、鬼の足音が聞こえてくるような月曜日から始まりました。
登園してきた子どもたちは、遠く白く染まった山々を見つめながら、「鬼、どこまで来てるかな?」と確認しているかのよう。どうやら、鬼レーダーは感度良好です。

迎えた節分当日。
いつもは朝から元気に走り回る子どもたちですが、この日は少し様子が違いました。
「一人になると危ない」という意識が芽生えたのか、お便り帳にハンコを押したあとは、みんなでトイレを済ませ、朝の会の場所で静かに待機。
成長って、こんな小さな姿にも表れるのですね。

活動場所に移動すると、以前作った鬼退治ボックスの出番です。
松ぼっくりを「もう十分では?」と思うほど詰め込み、それぞれの箱には“やっつけたい鬼”を書きました。


泣き虫鬼、ぷんぷん怒りんぼ鬼、YouTubeを見すぎちゃう鬼…。
自分を振り返り、向き合えるその姿に、「この時点でもう立派だな」と、心の中で拍手。節分は、まさにぴったりのタイミングでした。

今年も、動きがあぶれっしぶな赤鬼と、背が高くて強そうな青鬼が登場!
「鬼は外!福は内!」の元気な声とともに、松ぼっくりが空を舞います。

鬼退治を終えた後には、、、
「何歳なの?」「どこに住んでるの?」
さらには相撲をとったり、お尻フリフリダンスを一緒に踊ったり。


「これは鬼退治…?それとも交流会…?」と、私は思わず首をかしげましたが、子どもたちはすでに鬼さんとフレンドリーな関係を築いていました。

あんなに怖がっていた鬼さんに「また遊ぼうね〜!」と手を振り、
♪鬼のパンツはいいパンツ〜♪ と大合唱でお見送り。
鬼さんも名残惜しそうに手を振ってくれました。
鬼とも友だちになってしまう、にっこにこの節分。なんておもしろくて、あたたかいのでしょう。


金曜日は、待ちに待った親子ハイク
いつも遊んでいる森に、保護者の皆さんをご招待する特別な日です。

年長さんは事前に会議を重ね、「どんな遊び場にしよう?」と真剣そのもの。
今年のテーマは、なんと森をテーマパークに!
…のはずが、話し合いを重ねるうちに、世界はどんどん広がっていきました。

「落ち葉プールにロープがあったら、パラオでした海へのダイブみたい!」
「南アルプスが見える場所では、インドの街を絵にして、瞑想やヨガもできるね」
「イギリスってどんな国?教えて!」                        「日本って言ったらお相撲さんかな?」                                           

いろんな国に行った友達の話を聞き世界の本を片手に、                 年長会議はいつの間にか“世界探検”の時間に。
遊園地を目指していたはずが、気づけば世界をつくることに。
飛行機は用意できないけれど、パスポートは作ろう!
そう決まった瞬間、子どもたちの目はキラキラでした。

「パスポートにスタンプラリーを取り入れたよ!」

日本の四季、インドの人の多さ、イギリスのスポーツやアフタヌーンティー、パラオの美しい海。
心を動かされた世界の話を、ミュージカル風に歌い、最後は
♪小さな世界♪を演奏しました。
「世界が仲良しで、友だちになれますように」
そんな願いが、森いっぱいに広がりました。

保護者の方が楽しそうに遊んでくれる姿を見て、子どもたちもほっと一安心。
嬉しさがにじむ、あたたかな時間となりました。

枝を拾い、落ち葉を集め、丸太やテーブルを運び、看板づくりにパスポートづくり。
目の回るような一週間だったと思います。
それでも、**えがおになれる「まあるい世界」**をつくるために頑張ったみんなに、大きな拍手を送ります。


2月生まれのお誕生日会では、得意なことの発表もありました。
入園当初は緊張していたお友だちが、太鼓のリズムに合わせて堂々とダンス。


木登りや側転を披露してくれたお友だちも、最初からできたわけではありません。
努力を重ね、自分の力を積み上げてきた結果です。
どの子も、驚くほどたくましく成長していました。

最後に、「戦争と平和」について少しお話をしました。
平和ってなんだろう?
安心して家族と暮らせること。友だちと遊べること。美味しくご飯が食べられること。
今、この子たちはそのすべてを持っています。

そして、こんな話もしました。
平和は、遠い国だけの話ではなく、毎日の生活の中にもあるということ。
森で枝の取り合いになった時、順番を守れずにぶつかってしまった時、
「自分の気持ちも大事」「相手の気持ちも大事」。
どちらかが我慢するのではなく、「どう思った?」「どうしたかった?」と、話し合って気持ちを確かめ合うことが、平和への一歩だということです。

泣いたり、怒ったりしながらも、言葉を探し、相手の話に耳を傾け、
最後には「じゃあ、こうしよう」と折り合いをつけていく子どもたち。
その姿は、小さくても確かな“平和をつくる力”そのものでした。

戦争は、まだ遠い国の出来事のように感じているかもしれません。
それでも、世界と友だちになりたい、まあるい地球をつくりたい。             そんな思いを自然に表現できる年長さん。
保育留学のお友だちとも自然に仲良くなれる、にっこにこの日々の中で育まれています。

平和は、当たり前にあるものではありません。
だからこそ、これからも「平和ってなんだろう?」と、心に問い続けてほしい。
にっこにこの森から、そんな願いをそっと届けたいと思います。

にっこにこの森には、笑いと驚きと発見がいっぱい。
さあ、次はどんな物語が待っているでしょうか。
また一緒に、元気いっぱい遊びましょうね。

たまちゃん

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