今週は、さつま芋の苗植えからスタートしました。
まずは畑の草取りから。子どもたちは「これでもか!」というほど草を抱え、両手いっぱいにして何度も運んでくれました。小さな身体で大仕事です。
そして、さつま芋をやさしく土のベッドへ。


…のはずが、気温もどんどん上がり、水やりが始まるころには、さつま芋より先に自分の頭へ水をかけ始める子どもたち。「ふぅ〜!きもちいい〜!」と、畑には小さな温泉のような光景が広がっていました。
さらに、水たまりには水がたまり始め、「泥パックする人〜!」と、美意識高めの子どもたちが集合。顔にも腕にも泥をぬり、まるで森のエステサロンです。そこへ現れたのは、“泥んこ怪獣”たち。「がおーーー!」と畑いっぱいに響く声に、大人たちも思わず大笑いでした。
遊びきったあとは、自分たちで泥だらけの服を洗い着替えをします。一人、洗濯ざおに干しているお友だちの姿も。まるで小さなお父さんお母さんのようで、「暮らす力」が遊びの中で自然と育っていることを感じました。


次の日は別の畑へ。
新しい畝づくりをし、里芋を植えました。連日の畑仕事は大人ならへとへとになりそうですが、子どもたちは畑が終わると、今度は木の上でひと休み。まるで森の住人です。

最近ブームになっているのは、木の枝をバトン代わりにしたリレー大会。
でも、ただ走るだけではありません。
「ここ石があると危ないよ!」
「この枝どかそう!」
そんな声をかけながら、みんなでコースづくりから始まります。誰かがつくったものに参加するのではなく、“みんなで最初からつくる”ことを楽しんでいる姿がとても素敵でした。
そして、このリレーの一番素敵なところは、勝ち負けだけでは終わらないこと。
追い抜かれて悔しかった子にも、最後まで一人で走りきった子にも、「がんばったー!」と自然に拍手が起こります。笑顔で終わるリレーには、順位よりも大切なものがたくさん詰まっていました。

ごはん作りの日には、畑や野原へ“食べられる春探し”へ。
野草の天ぷらの一番人気は、なんとスギナ。「ポ〇キーみたい!」という言葉は、代々の子どもたちから受け継がれている森の伝統です。
ヨモギ、シロツメ草、タンポポ、ウド、葛の葉…。
「これは食べられる?」
「これおいしそう!」
そんな会話をしながら集めた野草たちは、子どもたちの手でごちそうへ変身しました。

大きな釜を運び、お米をとぎ、お味噌汁を作り、天ぷらを揚げる。
揚がるたびに、かわいい小さな手がすーっと伸びてきて、「ちょうだい♡」の大行列。揚げても揚げても、あっという間になくなっていきます。

畑で採れた玉ねぎ、にんじん、そら豆のかき揚げを、ご飯にのせて“特製どんぶり”にする子もいて、森のレストランは大繁盛でした。

週の最後は、お誕生日会と保育留学生のお別れ会。
畑で摘んだヨモギを使い、この日は天ぷらではなく蒸しパン作りに挑戦しました。

ヨモギの蒸しパン、さつま芋の蒸しパン、そして日本の焼き芋が大好きになった保育留学の家族へのサプライズ焼き芋プレゼントも。
お誕生日のお友だちは、みんなの前にピシッと立ち、好きなこと、得意なこと、将来の夢を発表してくれました。

得意な“走り”では、まるで鹿のように軽やかな足で切り株を跳び越え、森に爽やかな風を吹かせてくれました。足の速さで知られている子ですが、その姿の裏には、年中さんの頃から毎日のように年上のお兄さんたちのトレイルランニングについていった積み重ねがあります。楽しみながら挑戦を続けてきた“努力の人”でもあるのです。

そして、小さなお友だちも、入園したばかりなのに、みんなの前に立って一生懸命参加している姿が本当に立派でした。
お別れする保育留学のご家族からは、手づくりジャムのサンドイッチやドイツのパンの試食をいただき、お誕生日のお友だちからは、桜の花びらがのったかわいらしいスコーンも。
テーブルには、愛情たっぷりの料理と、たくさんの「ありがとう」が並びました。

泥だらけになって笑い合い、
悔しくても拍手を送り合い、
「おいしいね」を分け合いながら過ごした一週間。
森や畑の中で育っているのは野菜だけではなく、
友だちを思いやる心や、自分で暮らしていく力、そして“みんなの温かさ”なのだと、改めて感じる一週間でした。
にっこにこの森には、笑いと驚きと発見がいっぱい。
さあ、次はどんな物語が待っているでしょうか。
また一緒に、元気いっぱい遊びましょうね。
たまちゃん

