春のやわらかな空気に包まれ、入園式・進級式の前日。久しぶりに顔を合わせた在園児のお友だちは、再会の嬉しさに笑顔を弾ませながらも、明日を迎える準備に心を寄せていました。

新しいお友だちが安心して歩けるようにと、小さな枝を一つひとつ拾い集め、足元を整える姿。さらに、森ならではの鹿の糞も、小枝をお箸代わりにして丁寧に片付けてくれました。

誰かのために動くその手つきは、どこか誇らしげで、頼もしさにあふれていました。椅子の脚を取り付け、「これで大丈夫かな」と確かめ合う姿にも、ひとつ大きくなった喜びがにじみます。
最後には自己紹介の練習や、お便り帳を取りに行く練習も行いました。背筋をぴんと伸ばし、指先まで意識を向けるその姿からは、「明日がんばりたい」という気持ちがまっすぐに伝わってきました。毎年迎える行事であっても、子どもたちの胸の中には、期待と少しの緊張がふくらんでいます。

迎えた当日。朝までの大雨で地面はぬかるんでいましたが、子どもたちの表情はまるで晴天そのもの。
みんなで作る会場は、あっという間に特別な式の場所へと変わり、「ここが今日のステージだね」とでも言うような誇らしい空気に包まれました。


式のあとは、待ちに待った持ち寄りパーティー。
テーブルの上には、まるでバイキングのようにずらりと並ぶご馳走たち。
「どれから食べようかな?」と目を輝かせる子どもたちの姿は、まさに小さなグルメ探検隊。
心もお腹も満たされる、うれしいひとときとなりました。
その翌日は、サクランボの受粉体験。ダチョウの羽を使い、一つひとつの花に丁寧に命をつないでいく作業です。畑を見渡せば、どの農家さんも同じように手間を惜しまず、自然と向き合っていました。長い年月受け継がれてきた営みに触れ、子どもたちもまた、静かにその一員となっていました。

そしてご褒美のいちご狩り。
蜂に「こんにちは」とご挨拶してからいただく姿に、自然への優しさが感じられます。
気づけば口のまわりは、ほんのり赤い“いちごの勲章”。なんとも可愛らしいひとコマでした。心もお腹も満たされるひとときとなりました。

森での活動も始まりました。お兄さん、お姉さんたちは、遊びの楽しさを伝える名人です。木登りから人力ブランコへと続く動きは、まるで小さなサーカスのよう。岩登りに挑戦しながら、足元の小さな命——蜘蛛や蟻、尺取虫、蜂——にも目を向け、その存在をそっと教えてくれます。

岩登りでは、上手に登れなくて涙をみせたお友だち。
でも、周りのお友達が励まして何度も挑戦すると…。登ることも、飛び降りることもできるようになりました。


池ではオタマジャクシを見つけ、捕まえては観察し、また静かに水へ返します。「足が出てくるのはいつかな」と目を輝かせる姿には、命を大切に思う気持ちがあふれていました。



大雨の日には、室内での工作。これまで集めてきた木の実や、のこぎりの練習で親しんだ竹を使い、それぞれが思い思いの作品を生み出します。ネコやクマ、ヘビにシカ、猫バスに乗るトトロ、足だけの芋虫まで——その自由な発想に、思わず笑みがこぼれます。小さなお友だちは、お兄さんお姉さんの姿を真似しながら、一緒に作る時間を楽しんでいました。

そして気づけば、お兄さんお姉さんたちは、誰に言われるでもなく荷物を運び、お便り帳にシールを貼る手伝いをしてくれています。いつもそばで見守り、優しく応えてくれるその姿に、「もうそんなに急いで大きくならなくてもいいんだよ」と、ふと声をかけたくなるほどでした。

けれどその一歩一歩は、確かに子どもたち自身の歩み。新しい季節の中で、またひとつ大きくなった子どもたちの姿に、これからの日々がますます楽しみになる、そんな一週間でした。
にっこにこの森には、笑いと驚き、そして発見があふれています。
さあ、来週はどんな物語が待っているでしょうか?
またみんなで、元気いっぱいあそびましょうね。
🌱たまちゃん🌱

